第27回日本在宅血液透析学会に参加してきました

令和7年9月6日～7日、埼玉県川越市にて「第27回日本在宅血液透析学会」が開催されました。

この学会は、透析患者様の生活の質（QOL）向上と在宅血液透析（HHD）の普及を目的として開催されており、当院からは窪添臨床工学技士と村上智啓臨床工学技士長が参加いたしました。

学会での発表と討論

ワークショップ６「HHDの自己穿刺・穿刺針について語ろう」において、当院の村上臨床工学技士長が「当院初のHHD患者における自己穿刺までの経緯」をテーマに発表し、全国の参加者と活発な討論を行いました。

愛媛県内では現在、当院のみが在宅血液透析（HHD）を実施しています。討論では、自己穿刺という大きなハードルをいかに安心・安全に習得できるか、そのための環境づくりや指導体制の工夫などについて各施設の実践が共有されました。

また、自動車の自動運転などに応用されているミリ波レーダー技術を活用した在宅血液透析装置の研究・開発も紹介され、今後の技術革新によって在宅血液透析がさらに身近な治療法となる可能性を感じました。

当院での在宅血液透析への取り組み

在宅血液透析は、ご自宅で患者様と介助者様が協力して行う治療です。導入には数か月のトレーニング期間が必要となります。当院では、以下の点を大切にしながらサポートを行っています。

・患者様の目線に立ち、わかりやすく丁寧な指導

・エコー下穿刺を活用し、自己穿刺技術の習得を支援

・トレーニングから自宅治療開始、その後のフォローまで不安のないサポート

・患者様だけでなく介助者様への支援も重視

在宅血液透析は、患者様・介助者様・スタッフが三位一体で取り組む治療です。今後も、愛媛県における在宅血液透析の普及と、患者様一人ひとりにより良い透析医療を提供できるよう努めてまいります。

📸 ※現地での学会風景や発表写真を掲載いたします。